「星の商人」を読んで、真の成功者だけが知る成功のヒケツ

映画・本のこと

今回読んだ、
「星の商人」という本。



本のテーマは、
『他の成功は己の成功』、

この言葉の指し示す、
その深い意味を紐解くこと。



勝ち負けに囚われてきた幼少期

と、本について触れるその前に。



「他の成功は己の成功」、
これと真逆に育てられてきた、
私の過去について話してみようと思う。



幼い頃から母に周りと比較され、
塾や受験での競争に、
スポーツの世界での競争に、
アートや音楽での競争にと、
とにかく勝ち負けに囚われるように。



誰かを蹴落とすことで、
自分は上に上がることができる。



より上に勝ち残って評価されたら、
幸せになることができる。



幸せになるには、勝つしかない!



それが叩き込まれた、
幼少期から大学まで。



常に競争の中にいることで、

「ボーッとしていたら人生負ける。
だから要領よく、ムダなく、効率的に生きて、
結果を出して評価されることが重要なんだ。」

そう強く、思い込んで生きてきました。




幼稚園の頃は、
木に登って、砂遊びに没頭して、
協調性のない自由人だったのにね。



“教育”という名の元に、
よく調教されたもんだなぁ、
と自分に対して思う。



そして同じように調教されてきた人が、
今の世の中にはたくさんいるんじゃないか、
とも思うのです。



他の人の幸せを願うこと

話を、本の内容に戻すと。

『他の成功は己の成功』
というこの本のテーマ。



この言葉にはもちろん、
”ほかの者の成功を手助けしたとき、己も成功する”
という意味が含まれるけれど。



さらに深く紐解いていくと、
この世の富は限られたものではなく、無限である
という意味につながって。



それはつまり、

富を奪い合うものは競争の世界に生きる。
富を分かち合うものは共存の世界に生きる。


ということだ、と筆者は説明します。



競争の世界に生きるのか、
共存の世界に生きるのか。

この2つの世界の選択は、
人生の豊かさを大きく左右する。




私自身、最初に書いたように、
ヨガやマインドフルネスの学びと出会うまでは、
まさに競争の世界を生きてきて。



心の底から、
「幸せになるには勝つしかない」
そう信じていた。



でも、
勝っても勝っても幸せになることなんてなくて。

どこまでも不足感は襲ってくるし、
負けた時のどん底感は半端なく苦しくて。



幸せになるにはどうしたらいいのか?



その答えが、
「共存の世界に生きる」にあると、
気づくまでにとても時間がかかりました。



真に幸せになるには、
勝つことにも負けることにも意味がないと知り、
比較や評価から離れる必要がある。



自分に武器を身につけて、
周りと戦って分離分裂する必要はないと、
気づく必要がある。



そして、
自分は生かされている存在であり、
他者=自分、全てはつながっているという、
その全体性を理解しなくてはならない



陰陽から離れて真ん中を知る時、
人はモノゴトの本質に気づくことができて、
全体とのつながりを取り戻すことができます。



そのことで、
自分の真ん中の軸で生きられると、
真の幸せを感じることができる。



幸せとは、
周りを蹴落として「得る」ものではなく、
受け入れることで「気づく」もの

なのですね。



競争の世界に生きるのか、
共存の世界に生きるのか。

どちらを選択したいのか?



改めて、
自分に問う機会となりました。



それでも負けるのがこわいとき

とはいえ。


勝ち負けでなく共存を、
傲慢ではなく謙虚さを、
文句ではなく感謝を、

と、分かっちゃいるけど、
という時もありますよね。



本の中で、競争の世界を選んだ、
スタムという青年の言葉。

『自分が成功するには、
自分以外の人間を失敗させることが必要なんだ



この言葉、
痛いほどよく分かるし、
いまだに「そうだ!」と信じたくなる自分もいる。



だってこれまで本当に長い間、
勝って評価されることで生き延びてきたから。



そして今の社会も、
まだまだ評価が主軸にある世界で、
「競争の世界」こそ全てだと思い込む人が大多数。



だから、
ついそっちに引っ張られたり、
迷走しそうになる。



でもね、
「競争の世界に生きる」を選ぶことで
何が一番苦しいのか?って。



自分が自分らしく生きられないこと



評価されるため、や、
勝つため、が優先されて、
自分の心の声が聞けなくなる



自分の声にフタをして、
自分を繕って生き続けなくてはならない。



不完全燃焼感を感じ、
自己否定感を感じ、
ここに存在する意味を見失って…

これって本当に悲しいですよね。



そう考えてみると。



少し冷静になって、
「競争の世界に生きること」
に引っ張られにくくなるように思います。



自分を信じることができるかどうか

私自身特にそうですが、
人間って本当に弱っちい生き物で。



とにかくどうにか安心したくて、
評価や結果で自分を正当化したくなる。



でもここで得られる安心感って、
一時的なモノで、しかも不安とセット



本の中にも書いてありますが、
絶対的な安心感(幸福感)に生きるには、
自分の内側の声を信じると決める必要がある。



『他の成功は己の成功』、
これは誰しもが持つ心の声。



競争の世界を信じてきた者にとって、
他の成功を応援することは、
大きな覚悟がいることですが。



自分自身を信じると決め、
勝ち負けで幸せを測る競争の世界に、

引っ張られそうになったら、
自分の真ん中に軸を戻す


これを何度も何度も繰り返していく。



これまでの自分の経験ではなく、
自分の心の声、直感を信じると決め、
引っ張られては戻る、を繰り返す。



そのことで、
自分の真ん中に軸が育まれると、
不足感や虚無感から脱し、
安心感の中に生きることができるから。



『他の成功は己の成功』を実践するには、
自分自身を信じ切れるかどうか
ここが肝になりそうです。



おわりに

成功、というのは、
結果としてついてくるモノなのだと思います。



「他の人の成功が自分の成功」だからと、
“自分が成功するため”に、
他の人の成功を手伝ってもうまくいかなくて。



本当の意味で相手の立場に立って、
相手の幸せや成功を心から手伝えるとき。



その時に、真の意味で、
相手のために行動することができて、
結果として自分の幸せにもつながる



これは言い換えると、
「自分が成功すること」を手放せた時に、
成功が舞い降りてくる

そういうことなんだろうと思います。



『他の成功は己の成功』、
この言葉の意味をかみ砕いていくことで、
評価や結果によりかかった自分から卒業できる。



とても面白い切り口で、
読みやすいけれども深い良書でした。




それでは、また!

もっと深くつながるニュースレターの登録はこちら


青山 さやか|

海外在住11年(テキサス州ダラス) /2児の母 /アウトドアRVer
高校3年での母との死別をきかっけに、人生とは何か?自分とは何か?についての探求が始まる。ありのままの自分で本当の自分を生きるマインドフルネスと出会い、人生が大きく変わる。自由に思い切り自分らしく、マインドフルに人生を送るマインドセットを広げるべく活動中。

マインドコーチ /マインドフルネス&ヨガインストラクター/シンガーソングライター
マインドフルライフスタジオ主催

タイトルとURLをコピーしました